MinGWのダウンロードとインストール
ここでは、MinGW(ミン・ジー・ダブリュ)のセットアップを行います。
MinGWは、"Minimalist GNU for Windows" の略です。
つまりMinGWは、GNUのソフトウェア群の中の最小限度の開発ツールをWindowsへ移植したものです。
GNU(グニュー)は、フリーソフトウェア財団(米国に本部を置く団体)が進めているプロジェクトです。
GNUプロジェクトの目的は、フリーソフトウェアのみで構成されたUNIX互換のOSを世に送り出すことです。
GNUプロジェクトは、1992年にカーネルを除いたソフトウェア群を完成させ、後はカーネル(GNU Hurd)を完成させるのみとなりました。
なお、前年の1991年には、リーナス・トーバルズによって独自に開発されたカーネル(Linux)がすでに公開されていました。
1992年に、GNUのソフトウェア群にLinuxカーネルを組み合わせたUNIX互換のOSが生み出されました。
現在、Linux(またはGNU/Linux)系OS呼ばれているOSが誕生したわけです。
MinGWのダウンロード
公式ウェブサイトである http://www.mingw.org/ から MinGW の 2012年04月26日版 をダウンロードします。
必ず、2012年04月26日版をダウンロードしてください。
他のバージョンでは、本ウェブサイトの手順通りに作業することはできません。
なお、以下のリンクから直接ダウンロードすることもできます。
<< 直接ダウンロード >>
以下からMinGWを直接ダウンロードすることができます。
なお、ダウンロードが開始されるまでに少し待ち時間があります。
MinGWのインストール
続いて、MinGWをインストールします。
ダウンロードしたインストーラを実行し、下記の手順に従ってインストール作業を実施します。
<< 2. インストール種別の表示 >>
![2. インストール種別の表示]()
2. インストール種別の表示
インストール種別が表示されます。
具体的には、"Administrator Install" または "Regular User Install" と表示されます。
管理者権限が割り当てられているユーザでインストールを行っている場合には "Administrator Install" と表示され、標準ユーザでインストールを行っている場合には "Regular User Install" と表示されます。
Administrator Installでインストールすれば、インストールされたMinGWを全てのユーザが使用することができます。
Regular User Installであれば、現在インストールを行っているユーザしかMinGWを使うことはできません。
[Next >]ボタンを押して次の画面に進みます。
Administrator InstallでもRegular User Installでも構いません。
<< 3. レポジトリカタログの選択 >>
![3. レポジトリカタログの選択]()
3. レポジトリカタログの選択
レポジトリカタログを選択することができますが、標準で選択されている "Use pre-packaged repository catalogues 20120426" のままにしておいてください。
[Next >]ボタンを押して次の画面に進みます。
現在実行しているMinGWインストーラは、ネットワークインストーラであり、必要なファイルはネットワークからダウンロードされます。
ダウンロードするファイルのカタログが『レポジトリカタログ』です。
2012年04月26日時点のファイルを入手する必要があるため、上記のように "Use pre-packaged repository catalogues 20120426" を選択します。
<< 4. 使用許諾条件の確認 >>
![4. 使用許諾条件の確認]()
4. 使用許諾条件の確認
本ソフトウェアの使用許諾条件が表示されています。
内容を確認し、同意する場合は、"I accept the agreement"を選択し、[Next >]ボタンを押して次の画面に進みます。
承諾できない場合は、[Cancel]ボタンを押してインストールを中断してください。
<< 5. インストール先の指定 >>
![5. インストール先の指定]()
5. インストール先の指定
本ソフトウェアのインストール先を指定することができますが、標準の "C:\MinGW" のままにしておいてください。
[Next >]ボタンを押して次の画面に進みます。
<< 7. 機能の選択 >>
![7. 機能の選択]()
7. 機能の選択
以下の機能を選択し、[Next >]ボタンを押して次の画面に進みます。
- C Compiler
- C++ Compiler
- MinGW Developer Toolkit
<< 8. 最終確認 >>
![8. 最終確認]()
8. 最終確認
インストール前の最終確認を行います。
以下の機能がインストール対象となっていることを確認し、問題がなければ[Install]ボタンを押してインストールを開始します。
- mingw-get
- pkginfo
- C Compiler
- C++ Compiler
- MSYS Basic System
- MinGW Developer Toolkit
<< 9. 進捗 >>
![9. 進捗]()
9. 進捗
インストールが開始され進捗が表示されます。
インストールが終了すると自動的に次の画面へ進みます。
<< 11. 完了 >>
![11. 完了]()
11. 完了
インストール作業が完了したことが表示されていますので、[Finish]ボタンを押して終了します。
これで、MinGWのインストールは完了です。
MinGW Shellの設定変更
スタートメニューからMinGW Shellを実行し、以下の手順で設定を変更します。
今後の作業のほとんどをMinGW Shell上で実施します。
<< 2. プロパティ画面の表示 >>
![2. プロパティ画面の表示]()
2. プロパティ画面の表示
起動したMinGWのタイトルバーでマウスの右ボタン(
)を押し、表示されたコンテキストメニューから"プロパティ(R)"を選択します。
<< 3. 簡易編集モードへの切り替え >>
![3. 簡易編集モードへの切り替え]()
3. 簡易編集モードへの切り替え
簡易編集モード(Q)をオンにし、[OK]ボタンを押して画面を閉じます。
簡易編集モードでは、マウスの左ボタン(
![マウスの左ボタン]()
)のドラッグで範囲選択することができます。
キーボードのEnterキーを押すことで選択範囲がコピーされます。
簡易編集モードでは、マウスの右ボタン(
![マウスの右ボタン]()
)を押すことで貼り付けを行うことができます。
<< 4. .profileファイルの作成 >>
![4. .profileファイルの作成]()
4. .profileファイルの作成
MinGW Shell上で以下のコマンドを打ち込んで、.profileファイルを作成します。
rm -f .profile
echo 'export PYTHON=/working/tools/Python27/python.exe' >> .profile
echo 'export LANG=C' >> .profile
echo 'export PATH=".:/working/tools/bin:/working/tools/Perl/bin:/working/gimp/bin:/mingw/bin:/bin"' >> .profile
echo 'export PKG_CONFIG_PATH=/working/gimp/lib/pkgconfig:/working/tools/lib/pkgconfig' >> .profile
上記のコマンドを選択してコピーし、MinGW Shell上でマウスの右ボタン(
![マウスの右ボタン]()
)を押すことで貼り付けることができます。
MinGW Shellがアクティブでなければ貼り付けは行われません。
アクティブでない場合は、マウスの右ボタン(
![マウスの右ボタン]()
)を2回押すことで貼り付けることができます(1回めでアクティブになり2回めで貼り付けが実施されます)。
MinGW Shellの起動時には .profile が読み込まれて実行されます。
つまり、MinGW Shellの起動は、一般的なUNIX系OSでのログインとして扱われているようです。
MinGW Shellの起動時には .bash_profile は読み込まれません。
MinGW Shellの正体はsh.exeというバイナリ、つまり、sh互換で動作しているbashです。
そのため、.bash_profile は読み込まれないものと思われます。
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まとめ
MinGWは、以下の機能を有効にしてインストールします。
- mingw-get
- pkginfo
- C Compiler
- C++ Compiler
- MSYS Basic System
- MinGW Developer Toolkit